α教授にご挨拶 | 博士号取得大作戦! -presented by Mika-

α教授にご挨拶

初めのアポから一週間後



α教授に、「今までありがとうございました」の

ご挨拶をするため、

改めてα研に足を運んだ。


移籍の件はすでにメールで伝えてあったため、

話は早かった。

「大仏先生のところは学科が化学系だから、

化学で修士取った君にはそっちがいいと、僕も思う」

っておっしゃってた。

……。

そうですね。私もそう思います。


まさか出すことになると思わなかった退学届けに

無事サインをもらい、ほっと一息。

退学理由は「進路変更の為」。

病気による退学じゃないところがポイントです。


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少し落ち着いた頭で、いろいろ考えた。


α教授は、確かに言葉はけっこうひどいけど、

やっぱり基本的には学生のことを考えて

いろいろ行動してくれているんだと思う。

性善説っていうのかな。人を疑う気持ちは全然なくて、

人を陥れようという気もぜんぜんなくて、

ただ思ったことをそのまま言ったり、

そのまま行動したりしてるだけって感じ。

端から見てて「ん?」と思うことはあるし、

結果的に学生がこぼれ落ちるけど、

基本的に本人は全く悪気はないし、

なにか抜け落ちてる部分は確かにあるけど、

むしろけっこうがんばって

学生の為にいろいろ考えてるんだと思う。

結構ひどいこと言われたりもしたけど

それでも憎みきれない理由は、

α教授の言動・行動には一点の悪意もなく、

完全に善の心でやってるからなんじゃないかと思う。


β主任の行動・言動パターンは、やはり

α教授とほとんど同じなので、

β主任とα教授は、やっぱり同類だと

私の中で最終結論が出たが、

ではなぜ、α教授が成功しているのに

β主任はアレなのか。

多分だけど、β主任は、心のどこかで

「これを言うと多分この人はいなくなるだろうな、

でもいいややっちゃえ」みたいな、

ちょっぴりの悪意があるんだと思う。

「人を傷つける言葉というものが世には存在する」ことを

β氏が知ってるのか知らないのかは分からないけど、

そういうことを言って、人がいなくなるのは知ってて、

でもいいや、むしろ上手に使って

いらない人は自分から消えてもらおう、みたいな。

あくまで想像だけどね。

そんな人には、人は誰もついていかないよね。