論文ねつ造経験者が生き延びる方法 | 博士号取得大作戦! -presented by Mika-

論文ねつ造経験者が生き延びる方法

東大の多比良教授が、懲戒解雇になりました。
捏造したとは断定されていない段階で、
限りなく黒に近いグレーでの解雇です。


日本で連続露呈した論文捏造・不正疑惑騒動は、
とうとうサイエンス誌 でも取り上げられてしまいました。
今後日本で、かつての業績の見直し、
捏造発見時の厳罰化の流れが加速するのは確実です。

あなたがかつてしてしまった捏造も、
おそらく、近いうちに白日の下にさらされるでしょう。


すでに捏造してしまったあなたが、
今後も生き延びるために、
とりうる方法は2つあります。


・捏造を含む論文を丸ごと取り下げる(withdraw)
・捏造部分を訂正する(erratum)


具体的なやり方の説明は割愛しますが、
論文figureのコピペについて訂正(erratum)を出した、
この論文 などが参考になるかもしれません。

(こないだの記事 の3つめで取り上げた論文ですね)


捏造なんてしたくなかったのに、
結果的に捏造に荷担してしまったなら、
まだ間に合います。
withdrawとerratumを上手に駆使(?)して、
取り下げを検討してみてください。


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現在、日本国内において
論文の内容を捏造した科学者に対して
大変厳しい罰(懲戒)が科せられています。

これは、科学の世界が
「捏造には厳しく当たる」との姿勢を
前面に押し出している結果で、
個人的には、非常に好ましい流れだと思います。


ただ一つ問題なのは、今のところ
「かつての過ちに対し、時効が定められていない」
点です。
これでは、過去一度でも捏造をしてしまった人は、
いつバレるか、いつ罰を受けるのかと
永遠にビクビクしながら生きていかなければ
なりません。

でもそんな生活、絶対ムリ。
いつか何かが破綻します。


だからこそ、すでに捏造してしまったあなたとしては、
外部から捏造を指摘されるその前に、
自らの手で予め、
過ち部分を上手に取り下げておくのが大切です。


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それから、「少しくらいの捏造なら良い」なんて
発言する人がたまにいますが、
それは「万引きは盗みに入らない」と
主張するくらい、おかしな詭弁ですよ。

今後も研究者として生きていきたいなら、
「少しくらいなら……」の心を、
ぜひ今の内に摘み取っておくことをオススメします。


繰り返しになりますが、サイエンスの世界は
捏造をなくそうとする方向に
急ピッチで動いています。
「少しくらいの捏造なら……」と考える人は
生きていけない世界になると思うのです。



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Survival technique for reserchers in evil way

M. Sato 1/9/07