地獄の沙汰も、スタンス次第 | 博士号取得大作戦! -presented by Mika-

地獄の沙汰も、スタンス次第

つれづれなるままにブログのアクセス解析を見ていたら、最近「マンモグラフィ体験記」というキーワードでこのブログにたどり着くケースがかなりあると判明。それを見て、ずいぶん前、マンモグラフィについて記事を書いた ことを思い出した。ごテイネイに絵までつけて解説してあるから、けっこう分かりやすいのかもしれない。試しにGoogleで「マンモグラフィ」「体験」のキーワードでアンド検索すると、なんと3位にランクされていた。思ったよりも多くの人が、あの記事を読んでいるのかもしれない。


そういえば先日、Yahooのピンクリボンキャンペーンで、「マンモグラフィ」について、受診者を増やすための啓発キャッチコピーを募集していたので、いそいそと応募した。フリーライターからコピーライターに羽化しようとチラッとだけ企んでいるので、コピーは1ヶ月くらい練りに練った最高の作品で、ちらっと見ただけで「そうか、マンモ受けなきゃ」と思うことマチガイナシの出来だ(笑)。でもよく考えてみると、自分が書いたあのマンモ記事が、マンモの受診者をむしろ減らす方向にメチャクチャ貢献していそうな気がする。


あの記事は、これからマンモを受ける人を脅すつもりはまったくなくて、でもマンモはとにかく痛いので、このブログを読んでいる頭の良い研究者の方々(特に男性)に、現状を知ってもらいたかっただけなんだけど、今改めて読むと、完全にオドシだ。あんなオドシ記事がGoogleでヒットしまくりってことは、これじゃーぜったい、ワタシがピンクリボンのキャッチコピーで賞をもらうことはアリエナイ。珍しい名前だし、Yahoo事務局がアレを見つけたら同一人物だとバレて、「こいつの本性はコレだ」とかなんとかいうカンジで賞も取り消しになるにきまってる。この状況に気づかずに一生懸命コピーを作ったワタシは、あまりにもバカすぎた。


でもあの記事は全部本当のことだから、いまさら削除する気はない。というか、啓発コピーも痛い体験談も、両方とも必要なものだと心からおもってる。「イタクナイヨーイタクナイヨー」といくら言われても注射は痛いし、痛いと知っていても、それ以上の利益があるから、注射を受けるのだ。……って、この年になっても注射がキライなのは、ワタシくらい? みんないつの間にオトナになったの??


というわけで、全く科学とも博士号とも関係ない内容でズラズラと書いちゃったわけなんだけど、ピンクリボンでワタシが置かれているこのバカげた状況は、科学の世界を渡りあるく上での心構えとも、少しは関連する。ワタシのコピーはもともとたいしたこと無いからどうでもいいんだけど、「良いキャッチコピーなら、その人が裏で正反対の行動をしていようが、賞をあげるのが当然」と考えるのは残念ながらオコチャマの発想で、世の中はそういう論理では動いてない。ちょっと例がヘンだけど、要するに、有力者向けにはイイ顔を作っておいて、それだけを見せておくのが大事で、これは科学の世界でも全くそのとおりだ。就職はほとんど完全にコネで決まるワケだし、かのノーベル賞だって、ノーベル賞を審査する、または賞候補者を推薦できる立場にある有力な研究者とどれくらい親しいかが大事で、結果的に誰に賞が与えられるかは、本当にこういうくだらないレベルで決まっている。


まぁそりゃあ、ついこないだのボクシング八百長疑惑に比べたら、まだまだはるかにマシな世界なことは確かだけど、サイエンスの世界もおそらくこれから、どんどん生グサい方向に向かっていく。100%品行方正・正々堂々がサイエンスの世界だなんて思ったらすでにオオマチガイで、これから出世していきたければ、有名な先生にゴマをすり、お近づきになることをゼッタイに忘れてはいけない。「出世」なんて書くとオオゲサだけど、今のところ、研究者のゴールは「教授」「研究所の主任研究員クラス」にあるわけで、つまり教授になりたかったら、それなりにそれなりの努力が必要だってことだ。いい研究してたって、誰にも知られていなければ、誰もアナタをノーベル賞に推薦してくれないヨ! ……なんかダンダン、白楽師匠の文体が移ってきたかも。白楽師匠のハクラク節、読んでみました? 面白いですヨ。


ところで、おとといの記事で冒頭に書いたきっこのブログは、実は賛否両論あることを今日になって知った。まぁ、あれだけ極端な内容の記事をバンバン出してたら、アタリマエだよね。一部で言われているほどデタラメばかりだとは、ワタシは思わないけど、すべてを鵜呑みにするのではなく、自分の頭でいったん咀嚼するのを忘れちゃいけないってことなんだと思う。このブログももしかしたら、極端な方向に進むかもしれないけど、その時は、「この情報は果たして本当ナノカ? 参考になるノカ?」って、疑いの目を忘れないようにしてちょ。もちろんワタシは、完全に間違ってることは書かないつもり。


あっ、お金もらって書いてる原稿は、本当に真剣に頑張って参考になるようにめちゃめちゃ力入れて書いてるので、そっちはじゃんじゃん参考にしてもらえると嬉しい。

今日なんか、数時間かけて書いた原稿、元ネタのミスに気づいて全部ポイしちゃったよ。……そう、長々といろんなこと書いたけど、本当はこのグチが書きたかっただけなの。おあとがよろしいようで。